チェコ・デザイン100年の旅
「1940年のチェコスロバキア共和国」は「大正20年」とかと同じ、架空の歴史というニュアンスです。現実ではチェコスロバキア共和国は1939年に解体・占領されますが、この作品ではロボットの力で独立を維持しています
#マギカ・テフニカ はファンタジーなのかSFなのかちょっと迷うけど、作中の「ロボット」はチート科学力ではなく、霊的な力(+電力)で動いてるのでやはりファンタジーと言うべきかな
ダーシェンカはシャールカと同様ハナが開発した小型ロボット。アラームやラジオ・通信など今でいうスマホに近い機能を持つ。名前はチェコの作家カレル・チャペックの愛犬から。AIBOみたいな完全犬型にする案もあったけど、結局今の人形っぽいデザインに落ち着きました
#1 で暴走したロボット「ヴェレス」、名前はスラヴ神話の豊穣神から。チェコでは後に悪魔を意味する言葉になった。デザインはマリオネット(結構不気味なのが多い)なんかを参考にしました
東欧の人はキリスト教の受容以前、スラヴ神話の神々などを信仰していたようですが、あまり資料は残ってません。チェコでは雷神ペルン、豊穣神ヴェレス、軍神スヴェントヴィトなどが崇拝されていました
この作品はなるべく宗教色を排してはいるけど、ゴーレムなど現実のオカルトを題材にしてるので多少名残はある。シャールカの頭のマークはユダヤ教のシンボルから
#マギカ・テフニカ の舞台ではロボット技術が異常に発達してるけど、一応1940年という設定なので、パソコンどころかテレビもない。映像の娯楽はモノクロ映画、主な情報源は新聞とラジオです
チェコスロバキア共和国はチェコとスロバキアから成るが、ロボットが普及しているのは工業国のチェコ側だけ。農業国のスロバキアとは経済的にも格差があり、スロバキア人にはチェコ人やロボットを快く思っていない者も多い
チェコ人は物質主義。ハナも科学者だし信仰心はあまりない。一方スロバキア人は精神主義で、ターニャも敬虔なカトリックです
シャールカをドールで3次元化したいんですけどね。いつかイメージに合う顔が手に入ったら・・・
今日は世田谷美術館「チェコ・デザイン100年の旅」へ。可愛い食器やお洒落なポスターなど、洗練されたデザインの数々を味わいました。図録も買ったので創作に活かしたい!
漫画は背景やモブなど、気分に関わらず描けるところが多いので、うつのときでも作業を進めることができる